波平の毛で801
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31 名前: 風と木の名無しさん [sage] 投稿日: 2006/07/21(金) 23:27:51 ID:uP0KG7B0
ピチャ、ピチャ──
透明の液体が頭皮を濡らした。
ジンジンと熱く火照る毛乳頭に、毛穴がヒクヒクと収縮をし始めた。
一本毛は今まで経験した事のないような熱い疼きを感じていた。
「これは……今までの育毛剤じゃない!?」
一本毛は知らなかったのだ。
育毛剤の有効成分が2倍に増量されたことを。
毛根にグリチルレチン酸がジワジワと染み込んでゆく。
「んっ!あぁ……あ、くぅ──っ! 」
身体中に広がる快感に、毛母細胞は久々の快感を貪るかのように
激しくヒクつき、一本毛の意思とは裏腹に毛穴を広げ始めた。
「はあぁっ!い、いいっ!ぬ、抜けちゃ──うぅ……っ! 」
「父さん、まだ洗面所空かないの?」
少年の声に、ピタリ、と波平の手が止まった。
波平が首にかけた手ぬぐいでそっと頭皮をおさえる。
「助かっ……た……」
まだ毛乳頭がジンジンと熱く痺れている。
「今日はなんとか持ちこたえた。
でも……明日もまたあれを──あれをかけられたら……」
瞬間、ゾクリとした快楽が毛先を駆け抜けた。
一本毛は、自分の中に不安以外のある感覚が芽生えたことに気がついていた。
もはや、同胞の為、自らのプライドの為に脱毛を耐えているのではない。
あの毛乳頭の熱い疼き。毛母細胞が分裂していく快感──。
脱毛の誘惑に魅了された一本毛は、太く黒くそして艶やかに輝いていた。
再び訪れるだろう甘い快楽に身を震わせながら。
− 『毛、堕ちた朝』 完 −
2006年10月18日
毛、堕ちた朝
posted by moge at 00:25
| Comment(4)
| 801
801板じゃしょうがないことなのか・・・・
※seesaaが重い時は反映されるまで時間がかかります。