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@801板
825 名前:1.5/2[sage] 投稿日:2011/01/04(火) 03:23:52 ID:XP51jg7i0
攻め「…お前の言うとおりだな。…ふっ…俺は何を期待していたんだろうな。
重臣たちにも逃げられ、残ったのは無理矢理嫁がせて逃げ道すら知らない王妃1人。
…そんな最低な王が、心中なんて美しい最期を遂げられるはずがない、か…」
受け「あ、自分が最低な王様だって今更気づきましたぁ〜?でも遅いですよぉ〜。
家臣が諌めてくれてる間に気がつかないからこうなったんですぅ〜」
攻め「…容赦ないな、お前…。
いくら強引に嫁がせた俺が憎いとはいえ、最期くらいデレてくれても…まあいい。
そんな最低な俺にもしてやれることはある。受け、あまり時間はないが荷造りをしろ。
この部屋にある物はどれでもいい、お前にくれてやる。
それを売った金でウケシカイネェ国に行っても幸せに暮らせ」
受け「えぇ〜本当ですかぁ〜?やったぁ〜。
でもあんまり重たいと動きにくいんでぇ〜、1個でいいですぅ〜。
それじゃあ〜王様の頭のそれ、くださぁ〜い」
攻め「こ、この王冠をか!?う…ぐ…わ、わかった。
…王冠すらない王というのも、俺らしくて笑えるかもな…ほら」
受け「わぁ〜い、ありがとうございますぅ〜。
それじゃ王様には、代わりにこの髪飾りあげちゃいますねぇ〜。
キレイでしょお〜?これ、母の形見なんでぇ〜持ってるとぉ〜
…セメバッカ国の王妃だって証になるんですよ」
攻め「え?」
826 名前:2/2[sage] 投稿日:2011/01/04(火) 03:24:16 ID:XP51jg7i0
兵士「いたぞ!王と王妃だ!捕らえろ!!」
受け「な、何をする!離せ、この王冠が目に入らぬか!
私はセメバッカ国の国王だぞ、無礼者!」
攻め「!?」
兵士「その髪飾り、間違いない…!セメバッカ国に嫁がされた王妃様でいらっしゃいますね!?
我らは貴方様を保護するよう命じられております、さあこちらへ!」
攻め「ち、違う!国王は俺だ、王妃は…」
兵士「悪名高きセメバッカ国王を庇われるのですか、なんとお優しい…!
ですがあの者は既に斬首と決まっております。お心痛まぬよう、お忘れください」
攻め「斬首だと!?そんな…!う、受け!おい受け、何とか言え!
このままだとお前が殺されるんだぞ、早く本当のことを…!」
受け「 『ここは俺に任せてお前だけでも逃げろ』 」
攻め「…っ!?」
受け「それとぉ〜お願いですからぁ〜国を再興して再婚する時は、
僕が逆立ちしたって勝てっこないような、素敵な人にしてくださいねぇ〜?
でないと悔しくって成仏できなさそうなんでぇ〜。
あ、もちろん国も今以上に立派にしてくれないと嫌ですよぉ〜?
僕、無駄死にとかマジ勘弁なんでぇ〜」
兵士「おい、何をゴチャゴチャ言ってる!?黙れ!」
受け「痛っ!…僕が命捨てられるくらい惚れ込んだ男はぁ〜
国ひとつ滅ぼされたくらいで終わる男じゃないんですぅ〜。
だから…しっかりやれよ?愛してるぜ、攻め」
攻め「う…受け!受けーっ!!」