*9が指定したカプ・シチュに*0が萌えるスレPart21
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@801板
449 風と木の名無しさん sage 2011/06/03(金) 18:17:48.61 ID:WGTQsVr60
破れ鍋に閉じ蓋
450 風と木の名無しさん sage 2011/06/04(土) 02:18:20.25 ID:5j91C6kuO
「先生。や…破れ鍋に綴じ蓋って何すか?」
放課後の美術室で、俺は黙々と課題をこなす。
先生は教壇に座り、黙々と美術のテストの採点をこなす。
そんな二人きりの間に流れる沈黙は、俺が破った。
「…やぶれじゃない。われ。われなべにとじぶたって読むの。それより部活は?」
答案用紙を採点する手を休めずに、先生が言った。
解答を得られなかったので、仕方なくことわざ辞典をパラパラとめくる。
「…あったあった。
“破れた鍋にも合った蓋がある。
どんな相手にも似合う配偶者が居る事。…類義語、似た者夫婦”」
声に出してからノートに解答欄に書き写す。
先生のため息が聞こえた。
チラと見ると、けだるそうにしながら採点し終わった答案用紙を代えていた。
「なあ、主将が練習出なくていいの?柔道部って試合近いんじゃないの」
「先生、最近何かあった?」
ペンが止まった。
ここ美術室へ来てから初めて俺を見る先生の瞳は、やや驚きの色をみせている。
「おまえ…」
「いや、ため息多いっていうか。今日の授業ん時も、今も。
悲しいって顔してるし、何でかなーって気になっただけっす」
説明してあげると、先生はまだ驚き顔だけど少し笑った。
451 風と木の名無しさん sage 2011/06/04(土) 02:18:52.29 ID:5j91C6kuO
「………ま、ちょっとあれだよ…
彼女にさ…ああこんな話、生徒にしちゃいけないよなー」
「フラれたんすね」
「……ズバッと言うな」
先生はペンを置き、ばつが悪そうに頭の後ろを掻いた。
「…しかしおまえ鋭いなぁ。体鍛えてるだけの男でもないんだな」
先生もわりとズバッと言いますよね。
そう言ってやるのは我慢した。
「じゃあ日曜日はヒマっすよね」
「…ヒマって言うな」
「試合、見に来てください」
「え?…まぁ、別に見に行ってもいいけど」
「よし。優勝しますんで俺」
「…おまえなぁ。そーいうのは好きな子に宣言するもんだろ」
「そのつもりで言いました」
「…え?」
課題ノートやら筆箱やらを通学用ショルダーバッグにしまい、
肩にさげて帰り支度をする俺を、先生は黙って見るだけだ。
「練習、行ってきます」
「…あ?ああ」
ペコリと小さく頭を下げて教室を出た。
去る間際に見た先生の顔は、まだ呆気に取られた表情をしていた。
――ちょっと急ぎすぎたかもしれない。
でももう止まれないものはしょうがない。
今はただ、先生に似合う男を目指すのみだ。
2011年09月01日
破れ鍋に閉じ蓋
posted by moge at 22:22
| Comment(12)
| 801
俺の毛根かえせ。
一生懸命気引こうとしてるとこが可愛い
「日曜か…」
と、ぼんやりする先生のニットベストに私はなりたい!
先生は30半ば〜後半くらいのくたびれ系かなー
なかなか結婚踏み出せず彼女がしびれ切らして別れた雰囲気
主将が思うように活躍できなくなるまで受信した
と思ったけど熱中症は屋内でもあるか。
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