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@801板
349 風と木の名無しさん sage 2011/05/23(月) 21:05:40.67 ID:KoySPG1PO
荒くれ傭兵と士官学校出エリート
350 1/2 sage 2011/05/24(火) 16:59:12.86 ID:ZW+wfLx/0
何を言ったのか、思い出してみる。
「士官学校出のエリートってだけで
人の命を預かろうってのは、図々しいんじゃないか? え?」
「自分のタマひとつ守れやしねえひよっこ」
「俺達には命令無用だ、こっちは士官様のお気に召すように上品にできてないんでな」
「せいぜい足手まといにならねえようにな、お坊ちゃん」
そもそも自分達傭兵部隊には別の上官がついていて、そいつは
それなりに老練なたたき上げだったので不満はなかった。
言えば、若い士官はよいからかい相手だったというだけのことだ。
若い士官は何を言われても言い返さず、ただきゅっと唇をかんだり、
眉をひそめたりして、そんなところがおもしろくてまたからかわれた。
それなりに厳しく部下には接していたようだが、部下の方もなんとなく
軽く扱っているようだった。
若いというのはそれだけでつらいものだ。
つまり自分達を含め、この小さな辺境部隊は、暗い退屈な日々のうさを
若い士官相手に軽く晴らしていたというわけだ。
351 2/2 sage 2011/05/24(火) 17:08:29.27 ID:ZW+wfLx/0
忘れ去られていると油断していた部隊に急襲があったのは、一昨日のことだった。
あれから二夜が明けている。部隊は壊滅状態、援軍はこない。
残ったわずかな兵は森に隠れたが、低くとどろく回転翼、遠くに響く銃声から、
そう長く持ちそうもないことは明白だった。
傷を負った奴のうめきも、昨夜のうちにほとんどが途絶えた。
ばかばかしい。
おのれの実力を頼みに生きてきたが、ほとんど手も足も出ずここで終わりだ。
「……戻ったら畑を買うつもりだったが」
思わず漏れた自嘲に、期待していなかった返事があった。
「田舎のなのか、お前のくには?」
いつの間にか、あの若い士官がすぐ隣の茂みにいる。
「あんた、生きてたのか」
「運がよかった、と言いたそうだな」
「……ああ、運がよかったな、兵舎は木っ端みじんだった」
「……たまたま外に出ていた。部下達はだめだったろう。お前の隊は?」
「ちりぢりでわからん。まあ、こうなりゃ遅かれ早かれ誰の運命も一緒だな」
タタタ、と軽い銃声がまた響いた。遠いと思う。
「移動したいが……どこも敵でいっぱいだろう、それにお前達を集めねばならん」
「無理だよ、士官さん、じたばたしてもはじまらねえ」
「投降してもいい」
若い士官はあっさり言った。
「あんた、それでもいいのか?」
「さて。どちらにしても命がないのなら、少しは分がある方にかけたい」
驚いた。
ひ弱で経験のないこの男が、敗残の将として泥をかぶるつもりだ。
「俺たちは所詮雇われ兵だが、あんたは違う。裁判が待ってるぜ」
若いから、何も知らないから。馬鹿だから、平然として?
見返したら、疲労と絶望に充血してなおもまっすぐに俺を射た目が、
生涯忘れられない光景となった。
「俺の役割だ」
もぞもぞと藪の中を、軍服の破れを引っかけながら這い出し、
「協力してくれ。生き残っている者をなるべく集めたい」
この男を死なせたくない。惜しい。
奔流のようにせり上がった思いは叶うことがなかった。
最後に見たのは、泥まみれの背。
銃を突きつけられて、俺達をかばうように立ちふさがる。
思うたびこの胸に覚える激しい痛みだけが、俺が預かっているあの男の勲章なのだ。
萌え散らかした
士官さんは実は生きていて再会する続編を、早く
預かってる勲章を激しく返してくれよ!
投降すれば捕虜は殺されないから仕官も生きてるはず。
傭兵の胸の痛みは仕官を失った痛みではなく、愛した痛み。
戦争が終わって再会した時、激しく燃え上がってください!
つまり…
ほらシーフォートシリーズとかさ! 軍隊モノで泥臭い男の友情的なさ!
そういうのが読みたいです先生!
いろんな意味でヘコみながら故郷に帰るといいよ
居心地が悪くて旅にでればいい
んで、流れ着いた田舎でry
士官さん萌える!
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