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@喪女板
28 名前: 彼氏いない歴774年 [sage] 投稿日: 2010/08/17(火) 10:30:25 ID:Rbu3WLIe
はぐれ仙人の弟子だった。
自分は5、6歳くらいの幼女で、お茶を淹れるのがメインのお仕事。
しかし仙界のお茶は種類がいっぱいあって複雑で、まだ上手く淹れられない。
でも仙人さまは穏やかでニコニコして見守ってくれて、どんなお茶でも飲んでくれる。
そこへ見た目キンキラキンでとてもゴージャスな
ちょい悪オヤジ風の人(天帝っぽい)が突然訪問してくる。
仙人さまは嫌そうに慇懃な態度を取りつつも、弟子である私に
「お茶をお願いします」と微笑む。
まだ上手く淹れられないのに任せてくれたことの嬉しさと、だけどどう見ても
とってもえらい人っぽいことで、めちゃくちゃ緊張しながら、夏の定番である
塩のお茶を淹れる。
茶器の口に塩をうっすらつけるんだけど、案の定つけすぎて
それを必死に払い落したりしつつ、なんとか体裁を保つ。
仙人さまはちょっと席をはずしていて、私は恐る恐るお客にお茶を持っていく。
「おお〜、こっちゃこいここ座れ」
お客は胡坐をかいた膝をぱんぱんたたいて座らせようとするが、
お客さまにそんなことはできないと辞退する。
「その客がいいっつってんだから座れっての」
ひょいと捕まえられて膝にちょこんと座らされる。
お客、茶を飲む。吹き出しはしなかったが、変な顔。
「……これはなかなか、斬新な味だな」
一口だけ飲んで、茶器を置いてしまうお客。
出されたお茶はまず飲み干すのが通例な仙界で、
残されてしまうのは家主にとって、もてなしの恥とされている。
大事なときにまた失敗してしまった、と落ち込んでしまうが、お客はお茶の失敗を言及せず、
幼女の頭をぐりぐりと撫でてほっぺたをうにょーんと伸ばし、楽しそうにいじりまくる。
そこへ仙人さまが戻ってくる。客の膝にのってる弟子をすぐさま取り上げる。
「この子に触らないでいただけますか」
ニッコニコしてんのにオーラてら黒い仙人さま。
お客はニヤニヤしながら、
「いやあ、若い子はいいよなあ。ぷにっぷにで」
仙人さまは弟子の涙目に気付き、
「どうしました」
穏やかに優しく尋ねる。
「お茶……失敗してごめんなさい」
と、お客さまの前だし小声で呟いて、仙人さまにぎゅっとしがみつく。
仙人さまは自分の分のお茶を飲み干してにっこり。
「一生懸命な味がします。とても美味しいですよ」
お客、目をまんまるにして
「お前の台詞とは思えねえな……」
「飲まないのならお帰り下さい」ニコニコ。
「……くっそ、やることがきたねえぞ」がぶっ。
「……おい、水くれ。ただの水でいいぞ」
仙人さまはお客と色とりどりの木札を出し合い、なにやら大切なお仕事のお話。
幼女はつまずいて一枚の札を卓上から払ってしまう。
それによって下界で洪水が起きる予定になってしまい、仙人さまが
直々に止めに行くことになる。
大変なことをしてしまったと真っ青になって謝って、泣きそうになったので
逃げ出して、迷惑をかけて続けていることに凹みまくって、押し入れの中で泣く
幼女のところに仙人さまがやってくる。
あっさりと抱き上げて、「大丈夫ですよ」と微笑む仙人さま。
顔を袖でぬぐってくれ、まだ滲む涙を舐め取ってくれる。
弟子を抱いてあやしながら客間に戻る仙人。
「お、お客さまがいらっしゃいますから……」
と、また迷惑をかけないように、そのうえお客の前だからと恐縮して
腕から逃れようとしても、仙人さまは離してくれない。
正座した膝をまたぐように幼女を対面で座らせて、ふたりの世界状態。
「なら、こうしていましょう。これでここには、あなたとわたししかいません」
「あの、でも後ろにお客さまが……」
「誰もいませんよ。見えないものはいないと同じです。
あなたは前だけを見ていたらいいのです」
とろけるような微笑みを浮かべる仙人さまの、かすかにクセのある
柔らかく長い薄紫の髪をかるく握りしめ、うながされるまま胸に抱きついた。
やんわり穏やかな風情のニコニコ美人なのに、
ものすごくわかりやすいいものがダダモレで伝わってくる人だった。
溺愛も溺愛、すごく大事にされつつも独占欲バシバシで愛でられる幼女体験は最高でした。
夢の神様ありがとう。
私のとこにも夢の神様カモォォォン!!
あなたとはいい酒が飲めそうです。
だな。
それにしてもなんか頭軽いな。スースーするし。
雲上楼閣綺談で検索すると幸せになれるかも?
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