*9が指定したカプ・シチュに*0が萌えるスレPart18
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@801板
709 名前: 風と木の名無しさん [sage] 投稿日: 2010/04/25(日) 21:40:58 ID:2eFT4fiV0
最後のひとつ
710 名前: 風と木の名無しさん [sage] 投稿日: 2010/04/26(月) 00:03:10 ID:b5vYemhW0
「あ、最後のひとつ」
「お前食べていーよ、俺結構食べてるし」
ホラ、と袋ごと差し出された最後のお菓子をじっとみつめた。
だんだん暖かくなってきた春の午後に、講義をサボって
大学の屋上で談笑しながらお菓子を食べている。
しかも好きなやつと。俺はなんて幸せなんだろう。
視線をお菓子からヒロに移すと、なんだよ、と言いたげに笑われた。
こんな笑顔ひとつに切なくなる。どうしようもなくヒロが好きだ。
「あー、えっと」
なんでもない、そう続けようとした口が別の言葉を言いそうになる。
「……ヒロ、俺、お前がす」
「なに二人だけでお菓子食べてんのずるいおれも呼べよバカ!」
言いかけた瞬間、目の前のお菓子の袋から最後のひとつを奪っていった手があった。
驚いて顔を上げるとそこには、奪っていったお菓子を食べながら
不満そうにしている見知った顔があった。
「裕か、だってお前大学来てなかっただろ?」
「メールしたじゃん! ヒロ見てなかったわけ!? ひどい!」
裕はふざけながら大げさに悲しんでみせる。
そんな姿に笑いながら、大げさだろと言おうとした。
「昨日はあんなにらぶらぶメールしたでしょ〜?」
「え」
「バッカお前、浩介がいるところでそんなこと」
言ってからヒロは墓穴を掘ったことに気がついたらしい。
いつもの調子で、バカなこと言ってんなよと笑い飛ばしてしまえばよかったのに。
「……付き合ってんの?」
「あー、まあ」
「昨日からね!」
裕はそう言って真っ赤になって俯くヒロの肩を抱いて、俺に向かってピースサイン。
「なあんだよ、早く言えよ、良かったな」
最後のひとつよりも先に、ヒロも奪われしまっていたようだった。
2010年04月27日
最後のひとつ
posted by moge at 22:49
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だれかはやく浩介をたのむ
両想いの片方に片思いとか苦しくて死にそう
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