ttp://namidame.2ch.net/test/read.cgi/wmotenai/1252811558/l50
@喪女板
437 名前: 彼氏いない歴774年 [sage] 投稿日: 2009/11/23(月) 17:18:26 ID:UvL2Ybj8
舞台は中世ヨーロッパ的なファンタジー世界。
世間は病み、民がいわれのない罪を押し付けられ次々に処刑される時代。
少女モジョーヌは檻の中で判決を待つ身であった。
彼女の父がひょんなことから国家への反逆罪を言い渡され
唯一の家族であるモジョーヌも捕らえられ投獄されたのだ。
離ればなれにされた父はどうしているだろう、
助かることは難しいかもしれない――そもそも、私も処刑されてしまうかもしれない。
だけど私が無罪になったとしても、唯一の肉親である父を失ってどうして生きていけるだろう?
モジョーヌにとって見通しのつかない判決ヘの時間は永遠にも思えた。
ぼんやりと鉄格子に寄り掛かり時間を過ごしていると、日の届かない牢に灯がともり、
ゆらゆら揺れながら近づいてくる。
「おまえが新しい罪人か。あの大逆人の娘だそうだな」
「わたしは罪人ではありません!!
今すぐここから出して!!父だって、父だってなんの罪も…!」
「父親の判決は決まった。有罪だ」
「!!…そん…な……」
「近く極刑に処する。後が詰まっているのでな、近日中に執り行われるだろう。
おまえの判決は出ていないので、ここから出ることは適わないがな……」
「いやっ…いやよ、…父様!!父さまぁあ!!」
看守のような男は無慈悲にそう告げ、泣き崩れるモジョーヌを置いて出ていく。
それからその檻の担当になったと見える男は、食事を毎日モジョーヌに運んでくるが
悲しみに暮れるモジョーヌは抜け殻のようになり食事を一切摂ろうとしない。
438 名前: 彼氏いない歴774年 [sage] 投稿日: 2009/11/23(月) 17:22:38 ID:UvL2Ybj8
恐らくモジョーヌは見せしめのため父親の後を追うことになるだろう。
「餓えて死なれては困る」そう言い、檻の中へ入って来た看守を
モジョーヌは弱り切った体で押し倒し
「父様が何をした!!わたしが何をしたというの!!
この鬼、国家の犬め…!!あんたが死ねばいい!!」
と喚き、不自由な手でつかみ掛かる。
喚き声は涙混じりになり、やがて鳴咽となる。無抵抗を貫く看守の頬には冷たい雫が落ちた。
手枷で擦りむけたモジョーヌの手をとった看守は、彼女を腕に抱き耳元で「許してくれ」と囁いた。
看守は言わなかった。
自らのかつての想い人もモジョーヌの父と同じ罪でこの世を去ったことを。
この仕事に就き、国家に忠誠を誓った矢先に愛しい娘がどんな目に遭い、そして殺されたのかを。
モジョーヌの流す涙を拭き取って汚れた髪を撫でながら、看守は時間が許すまで彼女を抱いていた。
「許してくれ」その一言の他に看守は何も言わなかった。
だが看守は訪れるたびモジョーヌに声をかけ、とりとめのない会話をしては去ってゆくようになった。
頑なに目も合わせなかったモジョーヌは
やがて食事をとるようになり、口を開き、看守に微笑むようになった。
けして死刑に触れることのない話題。一言交わしただけで終わることもある。
死の恐怖に怯えるモジョーヌの心には確実になにかが芽生えつつあった。
439 名前: 彼氏いない歴774年 [sage] 投稿日: 2009/11/23(月) 17:24:53 ID:UvL2Ybj8
モジョーヌの死刑の日は、彼女の知らぬところで刻一刻と近づいていく。
ところで、この狂った国にはある決まり事があった。
この国の宗教では処女は神のものである。
男に汚され堕ちてはじめて、女の命を奪うことが許されるのだ。
しかしそれは乙女が罪を免れる理由にはならない。
処女と思しき娘は審査員の見守る中、時に審査員に、または看守に、もしくは死刑執行人に
「審査」と称した暴行を受け、身も心もぼろぼろにされて「清らかな身ではない」と死刑へ回される。
それは彼らにとって一種の役得でもあった。
ある時見慣れない顔の男たちがモジョーヌの檻の前へ立った。
一様に下卑た笑みを浮かべ、
「薄汚れちゃあいるがなかなかの上玉じゃねえか」
「もったいねえなあ、どうせ殺しちまうんだもんな。せいぜい楽しませてやろうぜ」
と口々に呟く。
不穏な空気に怯えるモジョーヌに、立派な身なりをした男が言った。
「死刑執行にあたり、モジョーヌ=ドゥセ=モティナスの審査を執り行う」
男たちは審査員を残して次々に檻へと入り、
わけもわからず固まるモジョーヌへと距離を詰め突き飛ばす。
一人は手枷のついた腕を押さえ、一人は着の身着のままだった服を引き裂いた。
悲鳴をあげるモジョーヌの口をふさぎ、ささやかな膨らみを痛いほど掴んで
白い脚を無理に開いて押し入ろうとする。
男たちが必死に抵抗するモジョーヌの頬を張って髪をつかんだ時、檻の外から声がかかった。
「そいつから離れろ。その女は俺が目を付けていたんだ」
頑なに役得にあずかろうとしない同僚が珍しいこともあるものだと、
他の看守たちは渋々モジョーヌから体を離す。
痛々しい姿になってしまったモジョーヌを冷たい目で一瞥し、下卑た言葉を吐いて乱暴に愛撫する。
どうして、何であなたが。言葉にもならず泣きじゃくるモジョーヌに、看守は何も答えなかった。
440 名前: 彼氏いない歴774年 [sage] 投稿日: 2009/11/23(月) 17:26:50 ID:UvL2Ybj8
監視される環境の中、二人の間にできた絆を気どられるわけにはいかない。
優しくしてやった分、突き落とされたときのショックは大きくなる。
看守はそれを承知していた。
だが死に瀕した彼女がこれ以上傷つけられると知ると、いてもたってもいられなかった。
だったら――せめて自分が。最初で最後、出来るだけ傷を減らしてやりたい。
裏切られた悲しみでいっぱいになりながらも意中の男に触れられて、
モジョーヌの身体は看守を受け入れる準備を整えていた。
押し入られる痛みに堪えて目をつぶると、瞼を拭うものがある。
目を開けると見たこともない悲痛な顔をした看守がモジョーヌの涙を拭っていた。
引き結ばれた唇が動く。
クリアになった視界で口の形を読む。
――許してくれ。
そして看守は驚くほど優しくモジョーヌに口づけた。
初めてのキスを受け入れながら、モジョーヌはすべてを悟った。
自らの辿る運命。看守の最後の優しさ。身体に伝わる痛みも忘れた。
父の死刑が決まった日。
奇しくもあの日と同じように、看守はモジョーヌに許しを請うたのだ。
掠めるようなキスは実に短い時間で終わった。
だが目を見れば看守の本心が聞こえてくる。男たちの囃す声も何も耳に入らない。
看守に揺さぶられながら、モジョーヌは永遠のような時間を過ごす。
不思議と心は安らいでいた。
441 名前: 彼氏いない歴774年 [sage] 投稿日: 2009/11/23(月) 17:29:03 ID:UvL2Ybj8
まだ痛みの残る身体を引っ張って立たされ、連れられて檻から出ていくモジョーヌ。
ふと看守を振り返って微笑み、踵を返して歩いていく。
その笑顔はとりとめもない会話のとき男に向けられていたものと何も変わらない。
立ち尽くす看守の耳に遠くの広場の歓声が届いた。
罪状を読み上げる声。彼女を罵倒する聴衆の怒声。
それらが斧を振り下ろす音で途切れる。
男は、誰もいなくなった牢の前でいつまでも泣いた。
余談だが
・看守のいない間に男たちに犯されて死刑にされる
・看守の見守る中男たちに次々輪姦されて以下省略。看守は手を出せない。
・看守と想いは通じたが、次の男へ彼女を渡さなくてはならない。
立ち去る看守に微笑むモジョーヌ
というバッドエンドと
・看守がモジョーヌを助けて手に手を取って逃亡
というハッピーエンドがある。
レディコミみたいは褒め言葉です
全てをモジョーヌ=ドゥセ=モティナスが奪っていったw
処女は死刑に出来ないから、死刑執行人だかが穢してから処刑すんの
そういや、最近ネットで、イスラムのどっかでそんな風習が残ってるとか話題になってたなぁ
つか、フルネームwww
そのあとちょっと泣きそうになった
いい話じゃねぇか。
フルネームで爆笑し
最後は泣いた。
レディコミみたい
レディコミみたい
フルネームを読み流した私は勝ち組だ、やった!
しかし18禁乙女ゲでこういうの出ないかな
キャラデザも渋めで
いい話だったのにw
心が痛い
※seesaaが重い時は反映されるまで時間がかかります。